森林は二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素(O2)を大気に供給しているだけではなく、酸素や炭素の循環を調節する機能があり人間活動が放出した CO2 の一部を吸収し、生物多様性を育む役割を果たしています。「地球の肺」と呼ばれる森林は地球の気候を維持するうえで非常に重要です。
しかし開発や火災、そして地球温暖化によって森林は年々減少・劣化しており、毎年北海道の77%にあたる約600万ヘクタールの森林が、世界中で失われ続けていることをご存じでしょうか。
森林破壊は熱帯地域を中心に進んでいますが、森林破壊の主な原因は、アブラヤシなどの農地や工業用地として転換されたり、建材や紙の原料として輸出されるための商業目的による伐採となります。それらは日本へ輸入されてもおり、決して遠く離れた海外での話ではありません。
WWFによると、森林破壊がもたらす危機としては
- 地球の炭素の貯蔵庫としての機能や大気の調節機能が損なわれる
- 地球温暖化を加速させてしまう
- 生息する動植物が絶滅してしまう
- 新たな感染症の恐れ
といった内容があるといわれています。
森林破壊を防ぐためには、再生紙の利用やコピー用紙の利用を減らしたり、過剰包装を断るといったことが思いつきますが「違法伐採された木材や木材製品を買わない」とうことが私たちにできる選択肢のひとつでもあります。
では、違法伐採されていない国材や木材製品は、どのように見分けたらいいのでしょうか。
「合法性」や「持続可能性」を見分ける方法のひとつとして、“森林認証” というものがあります。森林認証は、森林が適切に管理されていることを第三者機関が認証し、その森林から産出された、木材・木材製品に認証マークをつけることにより、消費者が選択的にこれらの木材などを購入することができるようにする民間の制度です。
主な森林認証には国際的な森林認証として、FSC認証、PEFC認証、そして日本独自のSGEC認証などがあります。今まで気に留めていなかったマークの意味を知ることで、私たちの森林に対する意識も少しずつ変わっていくのかもしれません。