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【シンガポール】国内水需要の半分以上をまかなう水資源を目指すシンガポールの再生水│SDGs視察


62の島々で構成され東京都23区と同程度しかなく国土に水資源を持たないシンガポールは、長い間、水の問題に悩まされてきました。水資源の多くをマレーシアからの輸入に頼っていますが、シンガポールが自国内で取り組んでいるのは、海水淡水化や雨水を無駄にしないための17カ所の貯水池、そして降雨量に依存しない「廃水を処理して生成される再生水」の開発となります。

 

そしてこの「廃水を処理して生成される再生水」のブランドがニューウォーターとなり、2003年にベドックとクランジの2カ所の工場の稼働が始まりました。2017年に5つ目の工場稼働が始まった際に、国内の1日の総水需要40%の水需要がまかなわれているといわれており、シンガポール政府が掲げた2060年までに国内水需要の55%をニューウォーターでまかなう目標へ確実に近づいています。

THE BUSINESS TIMESより引用

このニューウォーター工場で廃水の、精密ろ過 → 逆浸透 → 紫外線消毒という、3段階のプロセスを経てUSEPA(米国環境保護庁)やWHO(世界保健機関)が定める国際基準をクリアするレベルにまで浄化した後、生活用水や商業・工業用水に用いられています。

 

またシンガポール政府は、一般の人々がシンガポールの水の持続可能性について学ぶことができる「ニューウォータービジターセンター」を設立し、シンガポールの水への取り組みを公開しています。

視察内容

ニューウォータービジターセンターでは、
・ニューウォーター概要講座(ビデオ)
・パネルでの館内案内
・水の再生過程の説明、および再生過程の施設見学
・コントロール室見学
などのプログラムから、高度な浄化フィルターと紫外線による消毒技術を駆使した浄水過程を学ぶことができます。

シンガポール国内において節水することの重要性などを映像を通して知ることができます。
シンガポールでの水の使用状況や、節水のコツなどの展示があります。子供向けのインタラクティブなステーションやゲームもあります。
廃水がどのようにニューウォーター工場へ送られるのかがわかりやすく表示されています。
次に工場敷地内でニューウォーターができるまでの最初のプロセスとなる、水を膜に通して微細な粒子やバクテリアをろ過する「精密ろ過」の工程を見ることができます。
2番目のプロセス「逆浸透」では、ウイルスやその他の微細な汚染物質を除去するためのろ過が行われます。水分子のみを通過させ、ウイルスやその他の微細な汚染物質をろ過が行われます。
完全に機械化されている生産ラインをガラス越しに見ることができます。
最後となる3番目のプロセス「紫外線消毒」で、これまでに除去できなかったバクテリアやウイルスを殺菌します。
製造プロセスの全体を監視しているコントロール室を見ることができます。機械化の進んだ施設内で働いているスタッフは約30人ほどになります。
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名前、または内容 PUB NEWater Visitor Centre (ニューウォータービジターセンター)
中心地からの移動時間

1時間

営業時間 09:00~17:00(月曜・祝日休館)
見学時間(目安) 約1時間
催行人数 1~40名
料金 有料(お問い合わせください)
その他 —-

すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する
レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る
持続可能な消費と生産のパターンを確保する

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SDGs(エスディージーズ)とは、国連が2030年までに達成を目指す国際目標「持続可能な開発目標」Sustainable Development Goalsの略です。 SMIでは「持続可能な開発目標(SDGs)」の記事を掲載しています。

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